2013年4月25日木曜日

お客様と程良い距離感を作る方法


お客様と対峙するお仕事では、様々な状態、距離を創り出します。
お客様は時に重要な相談を持ちかけてきたり、怒り心頭の状態でお叱り(クレーム)を頂戴することもあります。もちろんそれだけに限らず、お褒めの言葉を頂戴することもあれば、ナンパ(笑)、お世辞、世間話、商品に関する質問など様々です。

このような時に、お客様との距離感(物理的、精神的)を適切に保つ事で、より良いサービスを提供することが出来、より良い信頼関係を築き、お客様の満足度を充実させることができますが、ではどれくらいの距離感が適切なのでしょうか?

通常は約1メートルほどの距離が適切だと言われています。大体名刺交換する際の距離です。(Barのカウンターの奥行も従業員とお客様の距離がこのぐらいになるのが適切です)しかし、上記のような状況の場合は、この距離は長くなったり、短くなったりしますので、以下の2つのケースを参考にしてみて下さい。

■ケース1:距離が近くなる場合

まず、距離が近くなる場合は、内緒の話をされたい時や重要な相談がある場合にお客様からコチラへ寄ってきます。(いわゆるパーソナルスペースを越えてくる)ですから、お客様から近づいてきた場合には、大概あまり他の人には聞かれたくない話をするサインです。(ボリュームを小さくしたい

特にこのような傾向があるのは男性のお客様です。女性の場合は、割とあっけらかんとしている場合が多く、「あそこにいるの芸能人の人?」とか、「あなた独身?ウチの娘が嫁にいきそびれているんだけど、あなたどう?」といった冗談半分だったり、あまり重要でない話のケースが多いように思います。

男性は全体的にプライドが高く女性よりもパーソナルスペースを守ろうとする方が多いので、男性から近づいてくる場合には、切羽詰っていたり、プライドをかなぐり捨ててでも!という場合が多い為、このような時は一拍置いて、コチラもズイっと身を乗り出してみましょう。この時、冷静さを保ちながらも気持ちに同調し、真剣に聞く態勢を作る事が重要です。

但し、このような場合2タイプあって、【喋る事、相談する事が決まっている場合】と【気持ちの整理や、どうしたいか?が決まってない場合】があります。後者の場合には身を乗り出すようにしてしまうと、お客様は「早く喋らなきゃ!まとめなきゃ!」と、逆に焦ってしまうので、少し身を引いて、リラックスして聞く態勢を取り、お客様の何をお手伝いできるか冷静にまとめて伝えましょう。

■ケース2:距離が遠くなる場合

既にケース1の後半で伝えましたが、お客様が冷静でない場合などに距離を遠くする(通常のパーソナルスペースを保つ)必要があります。但し、余りに遠いのは余所余所しくなり、親近感も信頼感も、そして真剣さすらも疑われてしまうので、気を付けましょう。

距離が遠くなる主なパターンとして
  • お客様からお叱り(クレーム)を受ける際
  • 話したい事が決まっていない場合
  • とりあえず話を聞いて欲しい場合(俗に愚痴とも言います)
等があります。この時重要なのは、接客者は先入観を一切持たずひとまず冷静に話を受け止めて、どのような対応が出来るか?事実確認が出来るのか?考えましょう。先入観を持ってしまうと、それに縛られてしまうので要注意です。(恋の相談かな?怒っているのかな?など)

距離感とは少し違うが、そのお店へと足を運ぶのに二の足を踏みがちな例があります。(但し、最初から距離が近い分仲良くなったり信頼関係を作るのは比較的容易い場合がある
例)初めて行く美容院や歯医者へ行くのが怖い、もしくは二の足を踏みがちというのは、技術面の不安もさることながら、確実にパーソナルスペースに踏み込まれるサービスだから

■距離感のまとめ

いずれのパターンにしても、サービスパーソンはお客様に対して何がお手伝いできるか?そして、自分の力だけではなく同僚や友人、果ては外部の会社の力を借りてでも満足して頂く。といった矜持(きょうじ)が必要だと私は考えています。

自分の力だけで出来る事など、些細なものです。くだらないプライドや見栄は張らずに(特に知ったかぶりはNG!!お客様は見抜かれます)、素直に解らない事は「勉強不足で申し訳ありません」と謝り、調べたり協力して頂ける方がいないか探す為に、お時間を頂戴します。(詳しくはコチラが参考に)
結果、解決。もしくは解決の糸口を提案することで、グっとお客様との距離(物理的、精神的)は縮まり、信頼感は増します。そして、続けることで、結果お客様はまたお店へと足を運び、提供するサービスを持続して利用して頂けるファンとなっていくのです。

ですが中には、そういった部分を全て取り払ってしまう不思議な特殊能力の持ち主(相手を問わず距離感を詰められる人)もいます。しかし、皆が皆そうではありませんので、上記の事に気を付けて接客したほうが、より良いのではないでしょうか?少しでもこの記事が、サービスパーソンにとって有意義であれば幸いです。


以上、おわり。


PS:次回・・・かはわかりませんが、距離感を図る重要な指標を提供したいと思います。(仮題)【お客様の目を見て緊張感を察知する!】

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